錯綜!抑えられないマイテンション♪ 〜サクソウ オサエラレナイ マイテンション〜 |
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ショックだった・・・ |
ものすごくハラが立つの! だから、おじさんにそのストレスをぶつける。 だって、姉さんも言っていたもん。 舐められちゃダメだって!! そうよ! 歌えないボーカロイドだって強気に出ないと!! ―違う。 歌えないボカロもどきだからこそ、強気じゃないと!! 「いや・・・そんな事言われてもよぉ?」 たじろぐおじさんを見て、あたしは更に語気と強めて攻め立てる。 「なによ、それ!ちゃんと答えてよ!!」 すっごく大変だったのよ、厚着するの・・・あームカムカするぅ!! 「謝ってよ!土下座してよ!女王様って呼びなさいよ!」 「何言ってだ、おめぇ!」 「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」 おじさんが急に怒り出して、あたしは反射的にペコペコ頭を下げた。 怒られるの・・・怖い・・・ もう怒られるのは嫌だよ・・・ おじさんは泣きながら謝り出したあたしを見て、困った顔をしている。 「あー、なんなんだ、おめぇはよぉ・・・ほら、今日の分だ。」 あたしは茶色の紙封筒を受け取ると、お礼も言わず走って逃げた。 おじさん、きっと感じ悪い娘だなぁって思っただろうな・・・ でも、あたし、やっぱ怖いもん。 昔みたいに怒られるのは嫌・・・そんな空気も・・・絶対イヤ。 家に着い時は、もうヘトヘトだった。 体が重くて、何もする気になんてなれない。 あと、すごく眠い。 こんなので・・・あたしの社会生活、ホントに大丈夫かな?? すごく不安。 姉さんに今すぐ会いたい。 頭、ナデナデしてもらいたい。 そんな事ばかり考えていると、涙が止まらなくなった。 でも・・・姉さんは来てくれない。 忙しいから・・・分かってる、それくらい。 姉さんばかりに甘えちゃだめだ。 でも、頭ではそう理解できても、心は寂しくてしょうがないよ・・・ その日は気がついたら泣きながら寝ていた。 泣いて寝て起きてみても − やっぱり独り・・・当たり前だけど。 でも、気分は少し楽になった。 なんか、お腹、減ったな。 とりあえずシイタケをかじった。 うん・・・また頑張ろう♪ ちょっぴり元気が出る。 だってあたしの社会生活はこれからもどんどん続くんだからっ! |
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概要 | ||
もくじ |
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第1部 | 第2部 | 第3部 |
覚醒♪ | 到着♪ | 出撃♪ |
誕生♪ | 完食♪ | 迎撃♪ |
発生♪ | 報告♪ | 惨劇♪ |
命名♪ | 装着♪ | 感激♪ |
決定♪ | 変装♪ | 終劇♪ |
登場♪ | 錯綜♪ | 衝撃♪ |
到来♪ | 接続♪ | 反撃♪ |
限界♪ | 宣告♪ | 目撃♪ |
設定♪ | 驚愕♪ | 再誕♪ |
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